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ピッチ大会で勝つスタートアップとは? 受賞296件のデータで読む|ICC・IVS・JVA

スタートアップの「全国大会」ともいえるピッチ大会。受賞した209人のデータから、勝った会社の共通点を探りました。

スタートアップが数分の持ち時間で事業を話し、審査員や会場の投票で順位を決める「ピッチ大会」。部活でいえば全国大会のような場で、優勝すると投資家や大企業の目にとまり、仲間集めや資金集めのきっかけにもなります。

NEWFORのスタートアップ経営者データベースでは、会社が自分で発表した受賞を209人・296件集めました(うち優勝・グランプリ・最優秀賞は142件)。このデータから、ピッチ大会で勝ったスタートアップの姿を読みといていきます。

どんな大会があるのか

受賞が多かった順に、主な大会です。件数はこのデータベースに載っている受賞の数です。

大会どんな大会か件数
ICCサミット カタパルトICCサミットの「カタパルト」(スタートアップ・カタパルト、カタパルト・グランプリ、リアルテック・カタパルトなど)と、ICCのアワード70件
IVS LAUNCHPADIVS の「LAUNCHPAD」(SaaS・SEED・KYOTO・NASU などの回、生成AIピッチを含む)26件
Japan Venture Awards中小企業基盤整備機構が主催する「Japan Venture Awards(JVA)」26件
B Dash Camp Pitch ArenaB Dash Camp のピッチコンテスト「Pitch Arena」12件
日本経済新聞社のピッチ(スタ★アトピッチJapan・NIKKEI THE PITCH)日本経済新聞社が主催する「スタ★アトピッチJapan」と「NIKKEI THE PITCH」10件
TechCrunch Tokyo スタートアップバトルTechCrunch Tokyo のスタートアップバトル5件
スタートアップワールドカップスタートアップワールドカップの日本予選・地域予選5件
GET IN THE RINGピッチコンテスト「GET IN THE RING」の日本大会・世界大会5件
起業家万博総務省などの「起業家万博」2件
そのほかのピッチ大会・アワード自治体・金融機関・事業会社などが主催するピッチ大会、ビジネスコンテスト、アワード135件

なかでも件数の多いICCサミットの「カタパルト」は、スタートアップ・カタパルト、リアルテック・カタパルト、ソーシャルグッド・カタパルトなど分野ごとに分かれ、それぞれの優勝者などが集まる「カタパルト・グランプリ」もあります。2026年の京都の回では、VUILDの秋吉浩気さんがクラフテッド・カタパルトで「歴代最高の74点」でグランプリを受賞したと発表しています(VUILDの発表文)。

IVSの「LAUNCHPAD」は、主催者が「累計EXIT60社超・調達額3,000億円超を輩出した日本最大級のピッチコンテスト」とうたう大会で、2026年の回は優勝者に最大1,000万円を授与するとしています(IVS2026 LAUNCHPAD 公式ページ)。準優勝したあかり保証は「500社を超える中から」の準優勝だったと発表しています(あかり保証の発表文)。

受賞の発表は、2020年ごろから大きく増えた

受賞した年ごとの件数です。2019年は8件でしたが、2021年には33件、2024年には72件になりました。

20163件
20172件
20181件
20198件
202018件
202133件
202228件
202338件
202472件
202560件
202633件

2026年は10月までの件数です。

受賞したとき、会社は何年目?

受賞した年と会社の設立年の差を数えると、真ん中は設立から4年後(5年目)でした。ピッチ大会は「できたばかりの会社」だけでなく、事業が育ちはじめた会社が、次の成長に向けて名乗りをあげる場でもあることがわかります。

1年目4件
2年目21件
3年目39件
4年目54件
5年目43件
6年目30件
7年目35件
8年目15件
9年目16件
10年目以降38件

設立の年や翌年に優勝・グランプリを取った会社もあります。NanoFrontier(2025年設立・2026年に優勝)、TriOrb(2023年設立・2024年に大賞・NICT賞)、AironWorks(2021年設立・2022年に最優秀賞)、AZOO(2020年設立・2021年に最優秀賞)などです。

何度も勝ちつづける会社

一度の受賞で終わらず、いくつもの大会で評価されている会社もあります。受賞の多い順です。

会社・経営者件数受賞
AironWorks
寺田彼日
6件2021年 TechCrunch Tokyo 2021 スタートアップバトル:アマゾン ウェブ サービス ジャパン賞・oVice賞
2022年 X-Tech Innovation 2022 九州地区最終選考会:最優秀賞
2022年 SESSA - KOBE Startup DEMODAY -:優秀賞・オーディエンス賞
2022年 B Dash Camp 2022 Summer in Sapporo Pitch Arena:準優勝
2024年 第5回 スタ★アトピッチJAPAN:協賛企業賞・オーディエンス賞
2025年 第5回 西日本FHビジネスコンテスト OPEN INNOVATION HUB:最優秀賞
SPACECOOL
末光真大
6件2024年 GRIC PITCH(2024年):スポンサー賞2つ
2025年 JCLP主催 脱炭素ソリューションピッチ:審査員特別賞
2025年 第25回 Japan Venture Awards:経済産業大臣賞
2025年 東京2025世界陸上の暑熱対策ソリューションを決めるピッチ:優勝
2026年 Forbes Impact Challenge of the Year 2026:優勝
2026年 ICCサミット カタパルト・グランプリ(2026年):準優勝
Helpfeel
洛西一周
5件2021年 ICC KYOTO 2021 SaaSカタパルト:優勝
2022年 ICCサミット KYOTO 2022 カタパルト X B2Bソリューション特集:2位
2023年 ICCサミット FUKUOKA 2023 ガーディアン・アワード:総合優勝
2023年 ICC KYOTO 2023 ガーディアン・アワード:総合優勝
2023年 ICC KYOTO 2023 ガーディアン・カタパルト:優勝
アイラト
木村祐利、角谷倫之
4件2024年 第5回 スタ★アトピッチJapan ブロック大会:ダブル受賞
2025年 第25回 Japan Venture Awards:科学技術政策担当大臣賞
2025年 DATERISE! PITCH CONTEST2025:優勝
2026年 シンガポールヘルスケアピッチ 日本選考:準優勝
サグリ
坪井俊輔
4件2019年 GET IN THE RING OSAKA 2019:優勝(史上最年少)
2022年 B Dash Camp 2022 FALL IN FUKUOKA Pitch Arena:準優勝
2022年 ICCサミット スタートアップ・カタパルト(2022年):2位入賞
2023年 ICCサミット カタパルト・グランプリ(2023年):優勝
ハイヤールー
葛岡宏祐
4件2022年 ICCサミット スタートアップ・カタパルト(2022年):4位入賞
2023年 SaaS RISING STAR CATAPULT(2023年):優勝
2023年 ICCサミット KYOTO 2023:2位入賞
2025年 ICCサミット FUKUOKA 2025 ガーディアン・カタパルト:優勝
ALGO ARTIS
永田健太郎
3件2023年 未来X 2023 AI/IT Service部門:最優秀賞
2023年 ICCサミット FUKUOKA 2023 スタートアップ・カタパルト:3位入賞
2024年 みずほFG・Google Cloud共催ピッチコンテスト:優秀賞
ASTRA FOOD PLAN
加納千裕
3件2024年 第5回 スタ★アトピッチJapan 決勝大会:グランプリ
2025年 IMPACT STARTUP SUMMIT 2025:インパクトスタートアップピッチ大賞
2025年 ICC KYOTO 2025 スタートアップ・カタパルト:優勝

受賞のあと、上場した会社

ピッチ大会で受賞したあとに、株式を上場した会社です。いちばん早い受賞と上場の年月を並べました。受賞から上場まではおよそ2〜8年でした。

会社・経営者最初の受賞上場出典
クラダシ
関藤竜也
2021年 Japan Venture Awards 2021:JVA審査委員会特別賞2023年6月
受賞から2年
有価証券報告書
Heartseed
福田恵一
2021年 Japan Venture Awards 2021:科学技術政策担当大臣賞2024年7月
受賞から3年
有価証券報告書
ROXX
中嶋汰朗
2016年 TechCrunch Tokyo 2016 スタートアップバトル:PR TIMES賞2024年9月
受賞から8年
有価証券報告書
ジグザグ
仲里一義
2020年 ICCサミット FUKUOKA 2020 スタートアップ・カタパルト:3位入賞2025年3月
受賞から5年
有価証券報告書
リブ・コンサルティング
関厳
2023年 ICCサミット FUKUOKA 2023 ガーディアン・アワード:部門賞「提案力賞」2025年12月
受賞から2年
有価証券報告書

受賞した経営者は、どんな人たちか

出身大学:大学がわかっている128人のうち、多いのは慶應義塾大学(18人)、東京大学(14人)、早稲田大学(12人)、京都大学(10人)でした。いっぽうで1人だけの大学も27校あり、さまざまな大学から受賞者が生まれています。

慶應義塾大学18人
東京大学14人
早稲田大学12人
京都大学10人
大阪大学5人
九州大学4人

業種:情報通信、サービス業、製造業、医療・福祉の順に多く、IT・ソフトウェアの会社が中心です。

会社のある場所:209人中154人が東京都の会社です。大阪府・愛知県・京都府など、各地の会社も受賞しています。

2026年の優勝・グランプリ

今年、優勝・グランプリ・最優秀賞を発表した会社です。

大会賞会社・経営者出典
Forbes JAPAN RISING STAR AWARD 2026グランプリBoston Medical Sciences
岡本将輝
発表文
マレーシア・日本 ファストトラック・ピッチ優勝DataLabs
田尻大介
発表文
ICC KYOTO 2026 カタパルト・グランプリ優勝EEFULホールディングス
森山穂貴
発表文
ICCサミット KYOTO 2026 ソーシャルグッド・カタパルト優勝Halu
松本友理
発表文
ICCサミット FUKUOKA 2026 ネクストステージ・カタパルト グループB優勝Malme
高取佑
発表文
Miyagi Pitch Contest優勝NanoFrontier
井上誠也
発表文
SusHi Tech Tokyo 2026 INVESTOR NIGHT ピッチコンテスト優勝QFF|クォンタムフラワーズ&フーズ
菊池伯夫
発表文
Forbes Impact Challenge of the Year 2026優勝SPACECOOL
末光真大
発表文
IVS2026 LAUNCHPAD優勝Space Quarters
大西正悟
発表文
ICCサミット KYOTO 2026 クラフテッド・カタパルトグランプリVUILD
秋吉浩気
発表文

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この特集のデータについて

受賞は、受賞した会社が自分で出した発表文(PR TIMES)で確かめたものだけです。賞の名前は発表文のとおりです。経営者は、発表文に名前が出ている人、出ていないときはその会社の創業者・代表です(会社としての受賞です)。設立年・出身大学・業種・所在地はNEWFORのデータベースの値、上場の年月は各社の有価証券報告書によります。PR TIMESで発表していない受賞は含まれていません。大会の結果は主催者の公式サイトでもご確認ください。